light 特殊環境対応LED照明 株式会社サンエスオプテック

新型コロナ後のフェーズⅡ

author:小池桃太郎

(著者撮影:JALの格納庫)

 7月ももう終わりそうですが、コロナと向き合う時間が増えてきました。 前回は4月にアフターコロナの世界観を早い段階で書きましたが、今日の7月末の時点ではさらに明確にアフターコロナというか、21世紀の近未来の時代に変革しているのが分かりますのでそれについて書きます。

 (7月29日の執筆)

 アフターコロナというと、コロナの治療薬が使われるようになることで終焉があり、また昔のコロナ前に戻るという感覚の人が多かったと思いますが、もうコロナ前の世界観に戻ることがないことは前回の4月のブログでもお伝えしました。

 これは世界各国の政治や経済、国同士の関係性をみていても同じです。

 コロナは経済や人の習慣を変えたばかりでなく、「経済的な敵」を身近な場所から遠くの国の国民に対してまで作り上げ、「コロナ世界戦争」というキーワードを作り上げたと思います。これは第2次世界大戦と同じ意味合いです。

 これからは、Withコロナの時代です。もうコロナにより習慣化された習慣は世界各国で変わることはなく、これから日本でも、これまでの中間層、横並び、団体、集団、輪、というような「団体的・集団的な中での協調的な概念」がなくなり、完全に「個」「個性」「個人間」「専門」「専門的属性」「家族」という「個々が個別、または小さな集団の中で自分自身を生かしていかないといけない時代」に突中しました。その為、その「個」が属していない他の「個」と絡むことが完全になくなり、隔離される時代です。それが俗にいう「格差」。実際は、属性による「隔離」です。精神世界の「魂」の属性と隔離、また資本主義経済における属性と隔離です。

 今まで強かった「大きい」「大集団」「大勢」という「大」キーワードは弱いキーワードになっていきます。大きいというバックグランドの効力が効かない時代になります。「小さな輪」の連鎖と「相乗効果」が重要になります。今後は、大人数をいれて集客・運営していた野球・サッカー・相撲・イベント・音楽ライブなどの開催や集客も難しいですし、今までのようにリアルライブの集客から収益を上げる仕組みは出来ない時代になります。「小さな輪」の掛け算または、連鎖の関係性でどう稼ぐかだと思います。

 JALのこのコロナ間の3ヵ月のドキュメントをたまたま見ましたが、新しいCAがこれから飛び立つ飛行機のアテンドの訓練を一生懸命していました。教官がその中で話していました。7月1日に初めてCAが乗る予定だった飛行機が7月末に延びてしまったとのこと。その番組の中で結局CAは飛ぶことなく終了してしまいましたが、アメリカの調査でも2024年まで世界の航空業界は通常に戻らないと言っています。現実的にどの国の航空会社も残らないでしょう。体力勝負と言われていますが、4年も体力が持つわけがありません。体が大きい中で、贅肉をそぎ落とすことだけではもう限界だと思います。痛みを伴う。つまり痛めないといけないということになると思います。

 現在、JALも国際線が1割だけ稼働している中で、それも満席というわけでなくビジネスマン・国家公務員・日本国籍の外国人など限られた人の移動の為だけに運航している状況です。国内線も稼働率が低い中で、Gotoキャンペーンを活かして格安料金で国内の観光地に人を運んだプランをやっていますが、そんなのは焼け石に水で微々たる利益しか出ない状況です。アフターコロナ世界で出張で今までのようにどんどんさせるという企業も大幅に減るでしょうし、観光にしても人の移動は今までのように気軽には行けなくなります。

 そもそも、東京がGotoキャンペーンの対象から外されたように、地方の人は、東京や大都市から人が移動してくるのを嫌がっています。地方の人たちは、コロナにかかるとその場所に住めなくなる、職場にも行けなくなり、退職しなくてはならない状況にもなる。経済的ダメージの方が大きいのです。それほど差別的な環境が「地方=根差す=根を刺す」地方なのです。今では、県境をまたぐことも躊躇う位に「鎖国」時代の突入と共に「県同士の閉鎖」にも発展してきているのです。

 そのような「感情」の状況下において、移動して観光に来る人達をウエルカムで迎え入れるのが嫌なのが本音です。海外でも同じです。コロナの可能性がある外国人をわざわざ迎え入れる国などないのです。日本の空港のコロナ対策の甘さは「欧米人主義」ゆえか外人に対しての「謙虚さ:言いにくさ」なのか単一民族である日本人の他民族に対する対応の甘さが露呈していますが、訪日客が増えたら、国内で一気にコロナ感染者は増えます。

 世界で感染が広がっている中で来年の東京オリンピックは開催するわけがないのです。しかし、今すぐに中止と言えない背景にはお金の絡みがあるだけです。開催国の日本は、施設や人員、投資をしてきたわけですが、10月に決断して早めに中止を決定した方が後々のダメージはまだ防げます。ただ、これまで期待をしていた業界や運営関係者・選手達は大きなダメージを受けてしまうのは、どちらにしても避けられないので、早い決断で早めの切り替え「割り切り」が重要だと思います。あとは、国からの補填がどうあるべきか。そこが落としどころだと思います。

 このような状況の中で飛行機の便数:売上が大幅に減るのが分かっている航空業界は2024年まで持つわけがありません。早急に、固定費を7割減らして、売上3割でも黒字になるように大幅に人件費などの経費の削減をする必要があります。もうビフォーコロナのように大勢が移動する時代ではなくなったのです。前回のJALの再生時は経営の神様の稲盛会長がJAL社員の意識改革を行いコスト削減、利益重視で徹底的に改革をされましたが、今はその状況とは全く違うのです。お客さんがいないのです。そもそも国際線のジャンボジェットが必要かという話です。乗客が少ない飛行機を飛ばしてもCAなどの人件費や燃料費などコストがかかるので、それなら最低限の便数で航空貨物にして20トンほどでも海外から物資をゆっくりフライトして運んだ方がまだましです。また国内線も少人数だけを運べる飛行機だけを残して、全て売却先を何とか見つけて売却すべきです。P/ L上で、飛行機がどれだけ資産になっているかポイントですが、これからは所有している飛行機の数がその会社の負債の数になってきます。資産と思われていたものが利益を生むことが出来なくなるからです。

 これから国際線は、小型機で十分な時代になります。大手商社でさえ、人を移動させずに、現地社員とリモート会議で現地の企業買収などを成功させています。その成功事例が出来ているということは、確実にその流れが上流から下流まで出来上がります。また、そうしたビジネスモデルが確立されてきます。

 そうです。Withコロナの時代は昔漫画で読んでいた近未来21世紀の時代の通りになってきます。手塚治虫さんの漫画で21世紀などを鉄腕アトムなどの世界観で表現していた世界観になるのです。昔見た映画の世界観が急激にやってきます。その一つが超音速旅客飛行機への切り替えです。

 実は、宇宙航空研究がメインと思われているJAXAや東京大学の研究チームではマッハ5クラスの極超音速旅客機に搭載するエンジンを開発しています。すでにマッハ4の超音速ターボジェットエンジンは実用化のレベルです。液体水素を燃料として、ターボジェットエンジンに高温となった空気を燃料の液体水素で冷却する機構で冷却ターボジェットエンジンとして機能させ燃料の効率を上げます。今のジャンボジェット機は時速に比例して燃料の消耗が激しくなるため、高度1万mで、時速700~800㎞でゆっくり飛行しています。大量の燃料をばらまきながら、ゆっくり大勢の人を乗せて移動させていました。しかし、車がガソリンからEVに変わっていくように、飛行機もその時代は終わっていくのです。

 あまり知られていないですが、航空業界のエンジンの世界では、NASAよりJAXAの方が技術的に上回っていて、世界トップレベルです。あとはエンジンを積める機体や周辺のレベルの課題です。この超音速旅客機が飛ぶようになると、自力飛行が出来るので、今の羽田や成田空港のように長い滑走路も必要なくなります。空港の敷地に対しては小型機を数多く飛ばせるようになるので、これからは超音速旅客機を数多く飛ばしていくのがメインになります。また、わざわざ羽田や成田の空港まで行って、飛行機に乗る時代も終わります。

 1機に55人が乗れる客席パッケージ:ビジネスクラス同等の料金。速度は時速1200km~。オプション対応可能。

 1機に12人のみが乗れる客席パッケージ:ファーストクラス料金。速度は時速1600㎞~で少人数単位で海外にいくようになる時代でしょう。

 上空を見上げれば、小型の飛行機がビュンビュン飛んでいる、そんな時代がWithコロナの技術革新でやってきます。コロナによる時代の変革期においては、大きな世界情勢で見れば、国と国の争い「コロナ世界戦争」と「半鎖国時代」に突入し、世界経済でみれば、国同士の経済格差と国による単独経済の助長、技術的には第2次産業革命で、経済成長に伴う雇用や大量消費に伴う大量生産を進めた技術革新とは異なり、インタストリー4.0を含めた近未来世界への革命へ大きく舵をとっていく時代になっていくと思います。

 

 

 

fiber_new 世界と日本の新着記事

Page Top
menu_book 製品カタログ library_books プレゼン資料
mail_outline