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オリンピックに向けた銀座の景気

author:小池桃太郎

経済的にインパクトがあったリーマンショックの時は、会社のある銀座や近郊は人も少なく車も非常にスムーズに移動できた。

本当に街には、車や人が少なかった。銀座三越の紳士服売り場に行くと、自分以外に誰もお客がいないのでないかと錯覚した。

しかし、当時は想像すら出来なかったオリンピックが2020年に東京で開催されることが決まった。

海外からの観光客も当初目標を大幅に前倒しして2020年を待たずして2,000万人を達成した今、

銀座の街はすごい人混みになっている。

街中には、とにかく人が多い。イベントがあるとさらに大変な混み方だ。

オリンピックの時期は、道路が閉鎖されて銀座はすごい人混みになるのが今から想像できる。

オリンピックの開催時は、毎日がハロウィン時の「六本木交差点」のような状況か、1回の信号で渡る

人の数が世界一多い、「渋谷の交差点」が「銀座の全ての交差点」で沸き起こるようなものだ。

(著者撮影)

車で銀座のメイン通りの晴海通りや銀座4丁目の交差点を通過するのに、普通に走れば5分で済む

ところを今では15分以上かかっている。朝の移動時は、勝どきから銀座

(ちょうどオリンピックの会場周辺)まで渋滞で、ほとんど車が動かない。

オリンピック会場の施設を突貫工事で進めている為、大型の工事車両、観光客対応のタクシー、

一般車両、様々な車両が行き来している。

会社から歩いて5分の築地市場も連日観光客で大賑わいだ。

今、オリンピックに向けた「局地的バブル」が始まっている。

特に、オリンピックが開催される東京の真ん中にいると日々リアルに感じることが出来る。

そして、時代背景もちょうどここにきて流れが出来始めてきている、自民党の圧勝、

アベノミクスの継続、金融緩和政策が来年4月以降も黒田総裁の再任がささやかれる中、

日本の経済を良くするために継続していく勢いだ。

海外からの投資額も増え、株価も上がり、2020年までは間違いなく、東京を中心とした

日本の景気は良い方向に進んでいく。しかし、オリンピック後の2021年以降に日本がどうなるか?

そこがポイントだ。

今度は全ての状況において良くなる「バブル要素」がなくなり、リバウンドと日本全体の社会構造の急激な

インパクトが起こってくるはずだ。日本全体の高齢化と共に企業の後継者問題で、

平均66歳の社長達が退任していく中で、会社を継ぐ人がいない企業が増えていく。

M&Aが進めば良いが、実際は廃業が増え、企業数も2030年に大都市の大阪でさえ、

今の40万社から8万社に大幅に減ってしまうと予想されている。

大都市大阪だけでなく、日本全国の各地で超高齢化と人口減の流れが加速してくる。

なぜなら、2024年には、65歳以上が国民の3分の1にもなる。団塊世代が全員75歳以上になる

「2024年問題」だ。この流れは東京でも起こり始め「2025年問題」と言われている。

東京でも人口減が起こってくる。高齢者は増えるが、労働人口が減る。

また、各地でも継続して人口減が加速しはじめ、若者が減り、労働人口が減ることでその地域に

存在出来る企業数が決まってきて、企業数も減り、地域の市場のニーズとの兼ね合いで

後継者もいない企業であったり、地元で人に優しい有望な企業でなければ、人も集まらなくなる。

「経営者問題」も絡んで、その地域でビジネスを継続していくのが難しい、急激な企業経営の変化

が起こる。

日本の90%を占める中小企業の在り方の変化、経営者の高齢化からくる企業数の激減が、

日本の技術の継承や日本の製造業、また、日本の将来の在り方を渋く変えていく中で、

国としては中小企業に対して抜本的にどういう策を練っていくのか。

オリンピック後の「変化の稼働」に向けて、ヨーロッパの労働生産性の高い国の企業の在り方も学び、

変化していく貴重な時期でもある。

私も今から、オリンピック後を見据えて動いていきたいと考えている。

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